介護ヘルパーを困らせるのが「入浴拒否する利用者」です。
身体は拭いてきれいにできても洗髪シャンプーができないとニオイや痒みの問題もあります。
しかし、入浴拒否鵜をする利用者が後を絶ちません。
それは利用者さんも自分の裸を他人に見られるという羞恥心もありますので、利用者と介護ヘルパーとの信頼関係を築くことも大切です。
しかしケアプランでは「週に2回の入浴」が定められているのに入浴拒否が続けば介護ヘルパーさんも困ってしまいます。
介護事業所の上司やケアマネージャーからは利用者の入浴サービスの提供を迫られます。
ですが、利用者がいつも「今日はお風呂には入らない」と入浴拒否をよくする利用者さんにどうすればいいのでしょうか?
やはりうまく入浴に誘導するうまい声かけも考えていきましょう。
【意外とこんな風な声かけも入浴拒否の利用者さんに効果がある場合もあります。】
入浴拒否する利用者への声かけ|悪い事例
よくある介護ヘルパーの入浴拒否をする利用者への声かけの悪い実例を紹介します。
ひとりぐらしのA子さん(86歳)は半年前から訪問介護サービスを週3回利用しています。
(入浴介助;週2回 買い物動向:週1回)
しかしA子さんは洗髪シャンプーを頑なに拒否をしてきます。
- 入浴拒否をよくする。
- うまく入浴を促せても入浴介助の時に洗髪シャンプーをさせてもらえない。
- 寒がりで水が怖いらしい
- 温かい蒸しタオルでまず気持ちよさから体感してもらう
今日は暑かったですね。
シャンプーしたらスッキリしますよ。
今日もいいわ。
髪は洗わなくても大丈夫だから・・・
今日は必ずシャンプーさせてもらわないと困ります。
だから、シャンプーはいいって言ってるでしょ!
入浴介助を拒否されるのは声かけで失敗しているポイント
洗髪シャンプーに拒絶反応のあるA子さん。
介護ヘルパーとしては身体の清潔維持のためになんとか洗髪シャンプーをしてあげたいと考えて当然です。
しかし無理強いすれば洗髪どころか入浴拒否にもつながりかねません。
焦らず本人のペースを見ながら「髪を洗って欲しい」と考えるまで気長に待つことも必要かもしれません。
それまでは清拭の声かけで促していってはいかがでしょうか・
そうはいっても現場を考えてくれない介護事業所の上司やケアマネージャーからは
「どうして洗髪にまで至らないのか!」
と問い詰められることもあるでしょう。
その焦りからどうしても利用者に対してキツイ言葉になってしまいがちです。
利用者家族や介護事業所の上司・ケアマネージャーに
なぜ先発ができないのか?を十分に説明し、支援側の気持ちのゆとりの重要性
も理解してもらうように努めなければいけません。
入浴拒否する利用者への声かけび悪い例
今日は必ずシャンプーさせてもらわないと困ります。
介護ヘルパーに求められている本来の役割と介護サービス提供内容によって報酬が決まってしまう制度のギャップにがあります。
その板挟みからどうしても介護ヘルパーには「焦り」がうまれがちです。
ケアプランの「洗身・洗髪」と記載されていればやらなければならないという気持ちになってしまいます。
しかし利用者とのぎくしゃくした関係性ではなかなか良い結果は生まれません。
入浴拒否する利用者への声かけ|良い事例編
今日は暑かったですね。
シャンプーしたらスッキリしますよ。
今日もいいわ。
髪は洗わなくても大丈夫だから・・・
そうですか。
ところで事業所にご長男さんから
「最近、母の具合はどうですか?」
という電話がありましたよ。
近々ご長男さんがみえられるみたいです。
来るのが楽しみですね。
では、今日は髪は洗わずにいつものように身体を拭かせてもらってよろしいですか。
あら、あの子が来るのかい?
そうねぇ。
やっぱり今日は髪を洗ってもらおうかしら。
でも、ちょっとまだ怖い感じがあるのよねぇ・・・
普段なかなか逢えない長男との面会に、高齢の母親としてはうれしいことです。
そうした楽しみの話題があれば利用者も前向きになってくれることもあります。
そして一度でも洗髪や入浴に成功すればその気持ちよさからうまく入浴拒否が回避できるようになるかもしれません。
入浴拒否の対応
介護ヘルパーが入浴を拒否された場合は、まずは利用者の入浴拒否の理由を確認することが重要です。
高齢者の方には、認知症や不安感、疲れや体調不良などが原因で入浴に拒否を示す方がいることがるからです。
介護ヘルパーは、利用者から入浴拒否された場合には、まず相手の気持ちに寄り添って、話を聞いてあげることが必要です。
相手の不安や恥ずかしさを取り除き、安心感を与えるようにしなければなりません。
また、入浴前には、しっかりと説明をし、理解してもらうことを心がけましょう。
介護ヘルパーが行う介護の内容や目的を説明することで、相手が理解しやすくなります。
入浴拒否の理由によって、対応方法は異なりますが、一般的には次のような対応が考えられます。
まずは相手が不安を感じないような状況を作ることが大切です。
例えば、部屋を暖かくして、風呂場に行く前にリラックスできるような音楽を流すなど、相手が安心できるような環境を整えます。
入浴前には、相手が納得できるような説明を行い、理解してもらうことが大切です。
介護ヘルパーが行う介護の内容や目的を説明することで、相手が理解しやすくなります。
入浴の際には、相手が恥ずかしさを感じないように、プライバシーに配慮することも重要です。
タオルやシーツを使って、相手の体を隠したり、入浴中に会話をすることで気分転換を図ることもできます。
入浴後には、相手が快適に過ごせるように、衣服の着替えや髪のセットなどのお手伝いを行い、清潔な状態を保ちます。
以上のような対応を行うことで、入浴拒否を軽減することができるかもしれません。