介護職が初めてで不安
その気持ちの正体は、あなたの適性ではありません。

ただし、介護職未経験者が続けられるかどうかは、入職前に職場を見極められたかで大半が決まります。

介護職を辞めた理由の1位は「職場の人間関係」で24.7%
体力でも年齢でもありませんでした。(介護労働安定センター「令和6年度介護労働実態調査」)
しかも離職率が10%未満の事業所が過半を占める一方、30%以上の事業所も約1割あります。
同じ介護職でも、職場によって続けやすさはまるで違います。

この記事では、40代・50代の介護職が初めてで不安な方に入職前に確認したい5つの質問と、その聞き方を具体的にお伝えします。

介護職が初めての不安は、職場選びでほとんど解消できる

介護職 初めて 不安

ここでは、
・介護職が初めての入職が珍しくない事実、
・離職理由の第1位、
・離職が集中する時期、
・事業所ごとの離職率の差

という4つのデータを示し、最後に不安を2種類へ切り分ける考え方を紹介します。

介護職が初めての入職は介護職員の約半数、40代・50代も中心層

未経験で介護職に就く人は、決して珍しくありません。
介護労働安定センター「令和6年度介護労働実態調査」(2025年公表)によると、中途採用者のうち直前の仕事が「介護・福祉・医療関係以外」だった割合は、介護職員で47.1%、訪問介護員で48.2%に達しました。

つまり現場の同僚のおよそ半数が、あなたと同じく異業種からの転職組なのです。
年齢についても、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに整理すると、福祉施設介護員の平均年齢は44歳前後で推移しています。

40代・50代からのスタートは、業界のなかでむしろ標準的な入り方といえます。
この歳から未経験で飛び込むのは無謀ではないか?」という前提そのものが、データと合っていません。

辞めた理由の1位は「職場の人間関係」

介護職を辞める理由の最多は、体力でも給与でもありません。
同じ令和6年度調査で、直前の介護の仕事を辞めた理由の第1位は「職場の人間関係に問題があったため」で24.7%を占めました。

さらに踏み込むと、その人間関係の具体的な中身として最も多いのが「上司や先輩からの指導や言動がきつかったり、パワーハラスメントがあった」で、該当者1,606人のうち49.1%にのぼります。
指導する側の姿勢という、入職者本人には動かしようのない要因が離職を招いています。

体力面や適性を心配している人ほど、この事実を知りません。
心配すべき対象がずれている状態です。

離職は入職後1年に集中している

介護職を辞める人は、働き始めて間もない時期に集中しています。
介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査」(2023年公表)の事業所調査によると、離職者のうち勤続1年未満が34.4%1年以上3年未満が25.5%を占め、合わせて約6割が勤続3年未満でした。

この勤続年数別の集計は令和5年度以降の調査で項目自体が廃止されており、現時点で参照できる最新値は令和4年度のものです。
とはいえ、最初の1年をどう乗り切るかが定着の分かれ目になる構図は変わりません。

裏を返せば、最初の1年に伴走してくれる体制がある職場を選べば、リスクの大半を先回りして減らせます。

離職率は事業所ごとに大きく違う

介護は離職率が高い業界」という通念は、最新データでは正確ではありません。
令和6年度調査における訪問介護員・介護職員2職種計の離職率は12.4%で2年連続の低下となり、厚生労働省「令和5年雇用動向調査」の産業計15.4%を下回りました。

問題は平均ではなく、ばらつきの大きさにあります。
同調査の事業所別離職率分布では「10%未満」が53.6%と過半を占める一方、「30〜50%未満」7.4%、「50〜100%未満」3.3%、「100%以上」0.6%と、離職率30%以上の事業所が約11.3%を占めています。

同じ介護職でも、半数以上はほとんど人が辞めない職場であるといえます。
一方で1割強は人が定着しない職場になっています。
この差こそが「続けられるかどうか」を左右します。

不安は「自分で減らせるもの」と「職場に確認するもの」に分かれる

漠然とした不安は、2つに仕分けると急に扱いやすくなります。
片方は自分の準備や慣れで小さくできるもの、
もう片方は職場に聞かないと解消しないものです。

  • 自分で減らせる不安
    介助の手順、
    認知症の基礎知識、
    記録の書き方、
    腰を痛めない体の使い方
  • 職場に確認する不安
    独り立ちまでの期間、
    教育担当の有無、
    夜勤の人員体制、
    退職者の人数
  • どちらでもない不安
    命を預かる責任の重さ
    (時間と経験でしか薄まりません)



前者は入職前後の勉強と実践で対処できます。
後者をいくら一人で悩んでも答えは出ないため、次章の5つの質問で確認する対象へ回してください。

初めての介護職の不安はこの5つの質問で解消

この章では、求人票を読んでも判断できない職場の実態を見抜くための5つの質問を挙げます。
最後に、その質問を自分で聞きにくい場合の現実的な解決策を紹介します。

独り立ちまでどれくらいかかるか?

最初に聞くべきは、一人で業務を任されるまでの期間です。
この答えが「人による」「本人次第」としか返ってこない職場は、育成の設計図を持っていない可能性があります。

具体的な目安を示す職場であれば、新人がどの順序で何を覚えるかを言語化できている証拠です。
3か月でフロア業務、半年で夜勤」といった回答が得られれば、自分の到達点を逆算できます。

未経験で入る場合、この一言の差が最初の3か月の安心感を大きく変えます。
あわせて「独り立ち前に夜勤へ入ることはあるか?」も確認しておくと安全です。

教育担当やプリセプターはいるか

プリセプターとは、新人1人に対して先輩職員1人が専任で指導にあたる制度を指します。
看護分野から広まった仕組みで、介護現場でも導入する施設が増えています。

この制度がある職場では、教える人が固定されるため、手順の食い違いや「誰に聞けばいいか分からない状態」が起きにくくなります。
逆に担当者が決まっていない施設では、その日の勤務者が場当たり的に教える形になりがちです。

制度の有無だけでなく、「指導担当は通常業務と兼務か」まで踏み込んでください。
兼務で多忙な場合、制度があっても実質的に放置されるケースがよくあるいからです。
自分の業務が目一杯でアップアップの状態では、新人に教えている余裕などないのです。

夜勤は何人体制か

夜勤の人員体制は、未経験者の負担を最も大きく左右する条件です。
1人夜勤か複数人体制かで、緊急時の心理的負荷はまったく違います。

グループホームや小規模施設では1人夜勤が一般的で、深夜に利用者の急変が起きても即座に相談できる相手がいません。
一方、特別養護老人ホームなど規模の大きい施設では2人以上の体制を組む例が多く、判断を共有できます。



夜勤に入り始めるのは入職から何か月後か?
オンコール(緊急時に電話で相談できる管理者の待機体制)はあるか?」もセットで質問してください。

直近1年で何人辞めたか

離職率30%以上の事業所が約1割存在する以上、この質問は避けて通れません。
人数と、その人たちの勤続年数を聞ければ、職場の実態がかなり見えてきます。

答えにくそうな反応や、極端に曖昧な回答が返る場合は、それ自体が判断材料になります。
逆に「昨年は20人中1人が家庭の事情で退職しました」と具体的に答える施設は、数字を把握しており隠す必要もない状態です。

不躾に思えるかもしれませんが、採用側にとっては早期離職こそ最大の損失です。
定着に自信のある施設ほど、この質問を歓迎します。

見学して現場の空気を確かめられるか

求人票と面接だけで職場を決めるのは、内見せずに家を借りるようなものです。
見学を申し出たとき、快く受け入れるかどうかで施設の姿勢が分かります。

見るべきは設備の新しさではありません。
職員同士の会話のトーン、
利用者への話しかけ方、
廊下ですれ違う職員の表情

といった、書類に現れない情報を確認してください。

見学を断られたり、応接室だけで済まされたりする場合は、慎重に判断する材料になります。

聞きにくい質問は、間に入ってもらえばいい

ここまでの5つを、応募者の立場で直接聞くのは勇気が要ります。
こんな質問をしたら印象が悪くなるのでは…」とためらう気持ちは自然ですし、実際に聞きづらい項目も含まれます。

その場合は、第三者に代わりに確認してもらう方法があります。
介護職専門の就職支援サービス「かいご畑」では、専任のコーディネーターが求職者と施設の間に入り、退職者数や教育体制といった聞きにくい条件を代わりに確認してくれます。
派遣の場合は選考ではなく面談形式となり、コーディネーターが同席するため、その場で言い切れなかった点も補ってもらえます。

就業前に施設を見学できる仕組みもあるため、「中を見てから決めたい」という希望も伝えやすくなります。
相談だけの利用も可能です。

「未経験の不安」は、6つに分解できる

介護職 初めて 不安

ここでは、未経験者が抱く不安を6つの具体的なテーマに分け、それぞれの実際の中身と、自分で減らせる不安か職場に確認すべき不安かを示します。

排泄・入浴介助への抵抗感

未経験者が最も口にしにくい不安が、排泄介助です。
においや汚れへの抵抗は誰もが最初に感じるもので、慣れるまでに時間がかかった経験を語る現役職員も少なくありません。

実務では
おむつ交換、
トイレへの誘導、
陰部洗浄

などを行います。

作業には、
使い捨て手袋やエプロン、
消臭剤

といった備品が整った施設ほど負担は軽くなります。

入浴介助については、機械浴(リフトなどの機器を使う入浴設備)の有無で身体的な負担が大きく変わります。

抵抗感そのものは経験で薄れていきます。
ただし備品や設備の充実度は施設によって差があるため、見学時に浴室と汚物処理室を見せてもらってください。

認知症の方への接し方がわからない

認知症の利用者への対応は、知識で相当部分をカバーできます。

同じ話を何度も繰り返す、
物を盗られたと訴える、
夕方になると落ち着かなくなる

といった行動には、それぞれ理由と対応の型があります。

否定せずに受け止める、
本人の世界に合わせて話す、
原因となる不快感を取り除くと
いう基本原則を知っているだけで、初日の戸惑いはかなり減ります。
介護職員初任者研修でも、認知症の理解は必修科目に含まれています。

現場ごとの対応方針もあるため、入職後は先輩の声かけを観察してください。
知識と観察の両輪で身につく領域です。

体力と腰痛への心配

40代・50代が最も心配するのが体力面です。

ですが、腰痛の主因は筋力不足ではなく体の使い方にあります。
腰だけで持ち上げようとする動作が負担を生み、ボディメカニクス(重心の移動やてこの原理を使って最小の力で介助する技術)を身につけると負荷は大きく下がります。

令和6年度介護労働実態調査でも、労働条件の悩みとして「身体的負担が大きい」を挙げた人は24.6%でした。
一方で最多は「人手が足りない」49.1%であり、体力の限界というより人員不足による過重が実態に近い姿です。

移乗用リフトやスライディングシートを導入している施設なら、負担はさらに軽くなります。

夜勤をこなせるか

夜勤の不安は、業務量よりも「一人で判断する場面」への恐怖から生まれます。
実際の夜勤帯は日中より業務が少なく、巡回、体位交換、おむつ交換、記録が中心になります。

問題は利用者の急変や転倒が起きたときです。
1人夜勤の施設では自分だけで初期対応を迫られます
複数人体制やオンコール制度があれば、この負担は大幅に下がります。

夜勤なしの働き方も選べます。
デイサービスは日中のみの営業が基本で、夜勤を避けたい人の受け皿になっています。

記録・申し送りが書けるか

介護記録は作文ではなく、事実を型に沿って書く作業です。
いつ、誰が、どのような状態で、何をして、どう反応したか」を並べるだけで、文章力は求められません。

多くの施設が記録用のフォーマットや選択式の入力システムを備えています。
近年は介護記録ソフトの導入も進んでいます。
書き方の見本を数件読めば、パターンはすぐにつかめます。

不安が残る場合は、見学時に記録様式を見せてもらってください。
紙か電子か、自由記述の量はどれくらいかで難易度が変わります。

人の命を預かる責任の重さ

食事中の誤嚥(食べ物が気管に入ること)や転倒など、命に関わる場面への恐怖は、知識だけでは消えません。
この不安は、6つのなかで唯一、時間と経験でしか薄まらないものです。

ただし現場では、一人の判断で完結する業務はほとんどありません。
異変に気づいたら看護師や上長へ報告する流れが決まっており、判断の責任をチームで分散する仕組みが機能しています。

「怖い」と感じる感覚は、危険を察知するセンサーでもあります。
慎重に動ける人ほど事故を起こしにくいという意味で、この不安は弱点ではありません。

40代・50代が介護職で「仕事があ覚えられない」のは、記憶力のせいではない

介護職 40代 50代 未経験 仕事 覚えられな

ここでは、
仕事を覚えることの多さが年齢と無関係である理由、
教える側の問題、
40代・50代ならではの強み、
記憶に頼らない覚え方、
そして慣れるまでの現実的な期間を扱います。

覚えることが多いのは年齢に関係なく全員同じ

介護職未経験で入職した直後は、20代でも同じように混乱します。
利用者の名前と顔、
要介護度、
既往歴、
食事形態、
アレルギー、
移乗方法、
フロアの動線、
記録システムの操作、
他職種の名前
などを、数週間で頭に入れる必要があるからです。

情報量が異常に多い環境であり、覚えきれないのは処理能力ではなく単純な量の問題です。
20代の新人も同じ壁にぶつかり、「メモが追いつかない」という声を上げています。

年齢を原因だと考え始めると、覚えられない事実がそのまま自己否定につながります。
原因の見立てを間違えないでください。

教える人によって手順が違う職場側の問題

新人が混乱する典型的な原因に、指導者による手順の食い違いがあります。
Aさんの通りにするとBさんから違うと指摘される状況は、現場の声として繰り返し報告されています。

これは覚える側の問題ではなく、業務手順が標準化されていない職場側の課題です。
マニュアルが整備され、教育担当が固定されている施設では、この混乱はほとんど起きません。

同じ人が未経験で入っても、職場によって「覚えられない人」にも「飲み込みが早い人」にもなります。
前章で教育体制の質問を挙げた理由がここにあります。

40代・50代の人生経験は現場でそのまま武器になる

介護は記憶力よりも、対人能力が成果を左右する仕事です。
40代・50代が積んできた経験は、この点で明確な強みになります。

利用者の多くは70代から90代で、若い職員より年齢の近い職員に心を開く場面も少なくありません。
子育てや親の介護、接客業の経験がある人は、相手の様子から不調を察したり、家族対応で信頼を得たりする力をすでに持っています。

施設側も、年齢が若い人よりも人生経験のある人材を歓迎する傾向にあります。
異業種からの転職者が介護職員の47.1%を占める背景には、この評価があります。

覚え方は「手順」より「その人」から入る

暗記が苦手でも困りません。
作業手順を単体で覚えようとせず、利用者一人ひとりの背景と結びつけると、記憶の定着が変わります。

Aさんは右半身に麻痺があるから、車椅子は左側につける
Bさんは飲み込む力が弱いから、とろみをつける
というように、理由とセットにすると忘れにくくなります。

手順を数十個の独立した項目として覚えるより、人物ごとの物語として捉えるほうが自然です。

メモも同様で、業務別ではなく利用者別に整理すると、その場で引きやすくなります。

3か月で慣れなくても遅くはない

3か月で慣れる」という目安は広く紹介されていますが、公的な統計に基づく数字ではありません。
現場経験者からは、半年から1年かかったという証言も出ています。

早期離職が入職1年目に集中している事実を踏まえると、3か月で焦って自分を見限るのは早すぎる判断です。
仕事を覚える速度と、その職場で長く続けられるかは、まったく別の問題です。

半年経っても不安が消えないとき、確認すべきは自分の能力ではなく、指導体制が機能しているかどうかになります。

未経験なら、施設の種類で負担の大きさは変わる

ここでは、代表的な4つの施設形態について、
利用者の状態、
身体的な負担、
夜勤の有無
を比較し、40代・50代の未経験者が現実的に選びやすい選択肢を示します。

デイサービス:夜勤がなく身体負担が軽め

通所介護(デイサービス)は、利用者が日中だけ通う施設です。
夜勤がなく日中の勤務のみで、家庭との両立を考える40代・50代に選ばれています。

利用者は自宅で生活できる状態の方が中心のため、自立度が比較的高く、身体介護の割合も抑えられます。
食事や入浴の介助に加え、レクリエーションの企画運営が業務に含まれる点が特徴です。

一方で、送迎の運転を担当する場合があり、レクの進行に苦手意識を持つ人もいます。
求人を見る際は送迎の有無を確認してください。

グループホーム:少人数で関係を築きやすい

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、認知症の高齢者が1ユニット5〜9人で共同生活を送る施設です。
少人数で顔ぶれが固定されるため、利用者一人ひとりを覚えやすい環境になります。

調理や洗濯を利用者と一緒に行う場面が多く、生活支援の色合いが濃くなります。
要介護度が比較的低い方も多いため、身体介護の負担は特養より軽い傾向です。

注意点は夜勤で、1ユニットを職員1人が担当する体制が一般的です。
夜間に一人で判断する場面が生じるため、入職直後の夜勤開始時期を必ず確認してください。

特別養護老人ホーム:身体介護は多いが力はつく

特別養護老人ホーム(特養)は、原則として要介護3以上の方が入所する施設です。
寝たきりや全介助の利用者が多く、移乗、おむつ交換、食事介助といった身体介護が業務の中心になります。

負担は4つのなかで最も重い部類に入ります。
ですが、その分だけ介護技術は短期間で身につきます。

給与面でも優位面があります。
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年3月公表)によると、介護老人福祉施設の介護職員(月給・常勤)の平均給与額は361,860円と、全体平均338,200円を上回りました。

複数人での夜勤体制を組む施設が多く、一人で抱え込みにくい点も未経験者には利点です。

訪問介護:一人で動くため最初はハードルが高い

訪問介護は、利用者の自宅を訪問して身体介護や生活援助を行う働き方です。
介護職員初任者研修以上の資格が必須のため、無資格からは始められません。

最大の違いは、常に一人で利用者宅へ入る点にあります。
判断を相談できる相手がその場におらず、家庭ごとの環境や家族との関係にも対応が必要になります。

移動時間を含めた働き方は自由度が高く、経験を積んでから移る人が多い職種です。
未経験の最初の一歩としては、優先度を下げるのが現実的といえます。

40代・50代の未経験がまず検討したいのはどこか

夜勤を避けたいならデイサービス、
利用者との関係を落ち着いて築きたいならグループホーム、
技術と収入を優先するなら特養
という整理になります。

訪問介護は資格取得後の選択肢と考えてください。

ただし施設形態より、その施設の教育体制と人員配置のほうが定着に影響します。
特養でも指導が丁寧な職場は続きますし、デイサービスでも人手不足なら疲弊してしまいます。

種別で絞り込んだうえで、前章の5つの質問をぶつける順序が合理的です。

介護職に初めて就くなら、資格は入る前に取らなくていい

ここでは、
無資格・未経験で応募できる求人の実態、
働きながら資格を取る流れ、
そして受講料が0円になる制度とその適用条件を説明します。

無資格・未経験OKの求人は多い

介護施設での勤務は、無資格でも始められます。
訪問介護以外の施設系サービスでは、資格を採用の必須条件としない求人が数多く出ています。

入職前に5万円から10万円を払って資格を取る必要はありません。
実際、介護職の求人検索では「無資格・未経験OK」を条件に絞り込めるサービスが一般化しています。

ただし無資格のままだと給与面で差が出ます。
令和6年度介護従事者処遇状況等調査によれば、無資格者の平均給与額は290,620円で、介護職員初任者研修修了者の324,830円と34,210円の開きがあります。

初任者研修は働きながら取れる

介護職員初任者研修は、介護の基礎を学ぶ入門資格です。
カリキュラムは130時間で構成され、通信と通学を組み合わせて1か月から4か月程度で修了します。

働きながら通う人が大半で、週1回の通学で進めるコースも用意されています。
修了すると身体介護を担当でき、訪問介護への道も開けます。

その先には
実務者研修(450時間)、
国家資格である介護福祉士、
ケアマネジャー

というルートが続きます。
同じ調査では、介護福祉士を持つ介護職員の平均給与額は350,050円でした。


受講料が0円になる制度とその適用条件


資格取得の費用を抑える方法として、支援制度の活用があります。
介護転職サイトの「かいご畑」を運営する株式会社ニッソーネットの「キャリアアップ応援制度」では、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士受験対策講座の3つを受講料0円で受けられます。
初任者研修の定価は74,000円のため、負担はそのまま浮く計算です。

適用には条件があります。
受講開始時点でニッソーネットの派遣スタッフとして就業している必要があります。
講座を実施する教室に通える範囲に住んでいることも前提になります。
地域によっては求人が少ないエリアもあるため、自分の住まいが対象かどうかを先に確認してください。

条件を満たせば、収入を得ながら資格を取る流れが組めます。
一度、相談されてみてはいかがでしょうか?
もちろん相談は無料です。


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初めての介護職の不安が大きいなら、いきなり正社員にならなくていい

ここでは、フルタイムの正社員として飛び込む以外の選択肢として、短時間勤務、派遣、紹介予定派遣という3つの入り方を紹介します。

短時間・週数日から始める

フルタイムで週5日という前提を外すと、心理的な負担は大きく下がります。
介護業界には短時間勤務や週2〜3日の求人が豊富にあり、体力や家庭の事情に合わせて調整できます。

1日4時間から始めて現場に慣れ、問題がなければ勤務日数を増やす進め方も可能です。
家族の予定や親の通院を抱える40代・50代にとって、この柔軟さは現実的な利点になります。

収入を確保しながら様子を見たい場合、短時間で複数日という組み方も選べます。

派遣で現場を体感してから正社員を決める

派遣は「お試し」として機能します。
契約期間が区切られているため、合わなかった場合の出口があらかじめ用意されている点が正社員との最大の違いです。

派遣スタッフには派遣会社の担当者が付き、施設に直接言いにくい要望や不満を代わりに伝えてもらえます。
就業条件は書面で明示されるため、聞いていた業務内容と違うという事態も起きにくくなります。

複数の施設を経験してから腰を据える先を決める人もいます。
40代・50代で「もう失敗できない」と感じている人ほど、この選択肢が合います。

紹介予定派遣なら合わなくても引き返せる

紹介予定派遣は、一定期間(最長6か月)を派遣スタッフとして働き、双方が合意すれば正社員や契約社員として直接雇用へ切り替わる仕組みです。
実質的に、お互いを見極める試用期間として機能します。

働いてみて職場の空気が合わなければ、直接雇用へ進まない選択も認められています。
履歴書に短期離職として残る形にならず、次へ移りやすい点が利点です。

かいご畑では派遣、紹介予定派遣、パート、正社員といった雇用形態から選べます。
どの入り方が自分に合うか判断がつかない段階でも、専任コーディネーターに相談できます。


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介護職が初めてで不安な人からよくある質問

この章では、40代・50代の未経験者から特に多い4つの疑問に、データと現場の実態をもとに簡潔に回答します。

40代・50代の未経験でも採用されますか?
採用されます。
介護職員の中途採用者のうち47.1%が介護・福祉・医療以外からの転職であり、福祉施設介護員の平均年齢も44歳前後という水準です。
施設側は人生経験のある人材を、家族対応や利用者との関係構築の面で評価しています。
年齢を理由に門前払いされる場面は、介護業界では例外的といえます。
体力に自信がなくても働けますか?
働けます。
腰痛の主因は筋力ではなく体の使い方で、ボディメカニクスを習得すると負担が減ります。
施設選びでも差が出ます。
移乗用リフトや機械浴を導入している施設、要介護度の低い利用者が中心のデイサービスやグループホームであれば、身体的な負担は抑えられます。
慣れるまでどれくらいかかりますか?
個人差が大きく、3か月で慣れる人もいれば1年近くかかる人もいます。
「3か月」は目安として広く紹介されている数字で、公的統計の裏づけはありません。
半年経っても不安が消えない場合、自分の適性ではなく指導体制を疑ってください。
教える人が固定されず手順もばらばらな職場では、誰が入っても習得は遅れます。
参考記事:介護職は未経験から慣れるまで3〜4ヶ月!独り立ち期間と慣れない3つの原因
入職前に準備しておくことはありますか
資格取得を急ぐ必要はありません。
優先度が高いのは、認知症の基本的な対応と、腰を痛めない体の使い方を知っておくことです。
あわせて、動きやすい靴と数枚の着替え、そしてメモ帳を用意してください。
メモは業務別ではなく利用者別に分けると、現場で引きやすくなります。

介護職が初めての不安は、一人で抱えなくていい

ここでは、記事全体を振り返りながら、いま踏み出す前にできる現実的な一歩を提案します。

決める前に、相談するだけでもいい

未経験の不安の中身は、自分で減らせるものと、職場に確認しないと分からないものに分かれます。
後者を一人で悩み続けても答えは出ません。

離職理由の第1位が「職場の人間関係24.7%であり、離職率30%以上の事業所約1割存在する一方、10%未満の事業所53.6%を占めます。
この数字が示すのは、介護という仕事の向き不向きではなく、職場の当たり外れです。
問うべきは「自分に向いているか」ではなく「自分が続けられる職場はどこか」に変わります。

前述した「かいご畑」では、専任コーディネーターへの相談だけの利用も受け付けています。
退職者数や教育体制といった聞きにくい条件の確認、
就業前の施設見学、
資格取得の支援制度
についても、登録前の段階から質問できます。
応募を決めていなくても構いません。


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公式サイトへ

「かいご畑」以外にもあなたの力になってくれる介護職専門サイトはたくさんあります。
ぜひうまく活用してみてください。